蓄電池導入のメリットとは?電気代節約や停電時安心、卒FIT後の自家消費も解説
コラム
2026.01.24
日々の暮らしで電気料金の変動が気になる場面が増え、また、いつ起こるかわからない自然災害への備えも重要視されています。
こうした状況の中、家庭用蓄電池はエネルギーマネジメントの新たな選択肢として注目を集めています。
日中の太陽光発電の余剰電力を有効活用したり、電力需給が逼迫する時間帯の電気代を抑えたりするなど、賢く電気を使うための多様な可能性を秘めています。
今回は、蓄電池を導入することで得られる具体的なメリットについて掘り下げていきます。
蓄電池導入のメリットとは
電気代を節約できる
蓄電池を導入することで、電気代の節約が期待できます。
多くの電力会社では、時間帯によって電気料金が変動するプランを提供しています。
例えば、夜間の電気料金が安く設定されているプランでは、その割安な時間帯に蓄電池へ電気を充電しておき、電気料金が高くなる昼間や夕方以降のピークタイムに充電した電気を家庭で利用するという使い方が可能です。
これにより、電力会社から購入する電気の量を大幅に減らすことができ、結果として家計の負担を軽減することが可能になります。
さらに、太陽光発電システムと組み合わせれば、日中に発電した電力を蓄電池に効率よく貯めることができます。
これにより、日中の自家発電した電気を使い切れない分は蓄電池に蓄え、発電できない夜間や早朝にも自家発電したクリーンな電気を利用できるようになります。
これは、電力会社からの購入電力量をさらに減らすことにつながり、節約効果を飛躍的に高めることができます。
最近では、AIが気象予報や電力市場の動向を学習し、最も経済的になるように自動で充放電をコントロールする賢い蓄電池システムも登場しており、手間なく最大の節約効果を得られるようになっています。
蓄電池の容量が大きいほど、より多くの電力を貯められるため、節約効果も高まる傾向にあります。
停電時も安心できる
蓄電池は、災害などによる予期せぬ停電が発生した際の心強い味方となります。
近年、各地で自然災害が増加傾向にある中で、自宅に電気が供給されなくなる事態は、生活に大きな影響を及ぼします。
停電が発生した場合でも、蓄電池に充電された電気を利用して、最低限の照明を灯したり、冷蔵庫の電源を維持したり、スマートフォンの充電を行ったりといった、生活に必要な最低限の電力を一定時間確保できます。
これにより、夜間の暗闇や、断水による不便な状況を避け、安心して家族と過ごすことが可能です。
例えば、冷蔵庫があれば食料品を傷ませる心配がありませんし、スマートフォンの充電ができれば、家族との連絡や最新情報の収集も容易になります。
また、太陽光発電システムを併用している場合は、昼間に発電した電気を蓄えておくこともできるため、日照があれば停電が長期化した場合でも、より安定した電力供給が期待でき、安心感がさらに増します。
蓄電池には、家全体に電力を供給できる「全負荷型」と、あらかじめ指定した特定の回路や家電にのみ電力を供給する「特定負荷型」があり、それぞれの家庭のニーズや予算に応じて最適なタイプを選択できます。
全負荷型であれば、停電時でも普段と変わらない生活に近い環境を維持しやすく、特定負荷型であれば、よりコストを抑えつつ、最低限必要な電力源を確保するといった使い分けが可能です。
リチウムイオン電池などの最新技術を用いた蓄電池は、安全性も高まっており、安心して導入できる製品が増えています。

卒FIT後の自家消費に対応できる
再生可能エネルギーの普及を後押しするために設けられていた固定価格買取制度(FIT制度)は、住宅用太陽光発電では順次終了を迎えています。
この制度が終了し、電力会社への売電期間が満了した「卒FIT」の状態になると、これまでのように固定された高い価格で余剰電力を買い取ってもらえなくなるため、売電収入の減少は避けられない状況となります。
例えば、FIT期間中に1kWhあたり40円前後で売電できていたものが、卒FIT後は市場価格に近い、例えば1kWhあたり10円台といった価格での取引になることも想定されます。
このような状況下で、蓄電池は非常に有効な解決策となります。
太陽光発電で発電した余剰電力を、単価の低い価格で売電するのではなく、蓄電池に充電して自宅で消費する「自家消費」へとシフトすることで、売電収入の減少による経済的な影響を最小限に抑えることができます。
発電した電気を無駄なく自宅で利用することは、単に節約効果を高めるだけでなく、エネルギーの自給率を高め、環境負荷の低減にも貢献することにつながります。
蓄電池の導入には初期費用がかかりますが、自家消費による電気代削減効果や、売電収入減少分の補填といった経済的メリットは、長期的に見れば導入コストを回収し、さらなる家計の安定化に寄与することが期待できます。

まとめ
蓄電池の導入は、日々の電気代節約に貢献するだけでなく、災害時の停電対策としても大きな安心をもたらします。
さらに、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)が終了した「卒FIT」後も、発電した電気を無駄なく自家消費できるため、経済的なメリットだけでなく、エネルギーの自給自足という観点からも有効な選択肢となります。
蓄電池は、これらのメリットを通じて、家計の負担軽減、生活の安全確保、そして環境負荷の低減といった、現代社会が求める多様なニーズに応えることができる賢いエネルギーマネジメントシステムと言えるでしょう。